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JKSKからのメッセージ
JKSK役員からJKSKの思い、視座、目標、提言などを
アップトゥーデイトに発信してゆきます。

第9回 佐渡アン 女子教育奨励会理事

「ダイバーシテイ&インクルージョン(D&I)のリーダーシップとは」

佐渡 写真私は30年以上日本に住むアメリカ国籍の日系三世ですが、最近は帰国子女、又は日本の教育を受けた日本人に間違えられる事も多くなりました。外国経験が長い日本人も、外国籍の方もまだまだD&Iが深く浸透していない日系組織で自分の力を発揮する難しさを感じる方が多いようです。また、昇格してトップマネージメント層に到達する人も少ないことから起業家に変身する日本人女性を多く見てきました。自分自身の外国籍であることと、起業の経験を生かし、企業に勤める女性や、起業家として頑張っている若い世代の女性に少しでも役立ち、支援出来ればと思い、現在NPO GEWELの副代表理事として、パートナーの堀井紀壬子と一緒に活動しています。そして、木全ミツ様との出会いがあり、NPO JKSKの理事にもご推薦いただきました。この間、ダイバーシティやワークライフバランスに関して、木全様とご一緒に色々な企業のトップや幹部層に日本語および英語でインタビューし、JKSKのWEBサイト用英文レポートを作成するなどJKSKの活動にも協力してきました。

GEWELに関しては第8回目のメッセージで堀井より紹介がありましたので、私はD&Iのリーダーシップに関してお伝えしたいと思います。D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)とは、一人ひとりの違いや類似性を認め、個人の価値観や能力が尊重され、認められることで、社会や組織が創造力を生み出すことです。この進化しつつあるD&Iのリーダーシップの旅(Journey)は、アメリカの大統領にオバマ氏が就任した事で拍車がかかる事を実感しております。就任式も本当にD&Iを重んじた内容の人物が選ばれ登壇しておりました。オバマ大統領が大勢のアメリカ人の投票で選ばれた事はアメリカが変化を求め、もっとインクルーシブな社会に変容する望みを持った証と私は実感しております。

次の大統領には女性、あるいは東洋人とリーダーシップの可能性は無限に広がるのです。宇宙が無限に広がっているように地球も各国々も各人々も無限に広がり、成長をなし遂げて行く様のインスピレーションを感じさせるものです。私同様に午前3時まで衛星生中継で就任式を見ていた方は感動を覚えたと思います。そもそもアメリカは偉大なる実験の地です。今年一月後半にアメリカに出張しましたが、いずれの書店でもオバマご夫妻の自伝や著書及び、広い本棚にぎっしりアフリカ系アメリカ人の哲学者、作家、詩人、成功者、教育者と色々なジャンルの出版物が並んでおりました。

ふと想像しました。もし近い将来アジア系アメリカ人の男性或いは女性が大統領に就任した時にはアメリカ内の各本屋には今度は日系、中国系、韓国系とあらゆるアジア系で成功を成し遂げた人の本が並んでいる光景を。とり肌が立ちました。アメリカはそのような事が可能なリーダーシップをD&Iを通して実現している国なのです。

さて、日本でも総理大臣にアイヌの人々、韓国系日本人、中国系日本人、或いは女性が登場する事が可能であるだろうかと想像した時、やはりD&Iの教育、ビジネス・プラクテイス及び習慣、色々な側面でD&Iのリーダーシップを推進、実践し、浸透させた土壌がないと、アメリカのようには変革が難しいのではないでしょうか。パラダイムをどのようにシフトさせれば、このようなインクルーシブ・リーダーシップが生まれるのでしょうか。私が最近依頼を受けて、アドバイザーをしている教育ウェブサイト、http://www.iLearningGlobal.com(現在準備中)の女性講師の一人であるMary Morrissey氏は先日開かれた会議でHenry David Thoreauの著書、WALDENより引用し、語りました。これは一種の行動規範である事を彼女は述べました。

“I learned this at least by experiment that one advances confidently in the “direction of their dreams” and endeavors to live the life they are imagining….all sorts of things begin to occur that never otherwise would have occurred. One begins to meet with a success unexpected in common hours.”(Thoreau曰く:私は実験を元に次のことを学んだ。誰しも自信を持って、自分の夢を実現させる方向に進み、自分が想像した人生を努力し、実践すると、通常起き得ることがない事が次々と起きる。誰しも一般常識の時では考えられない、思いがけない成功に出会う。)
続けて彼女は言いました。If you can think beyond the problem, you can solve. Ask bigger questions. (問題を超えた次元で考えることができれば、解決は可能です。もっと大きな質問をすること。)

日本の社会がもっとD&Iのリーダーシップへと変化するには一人一人が実験を恐れず、問題を超えた次元で大きな質問をすることにより、解決法が見つかるという可能性に気がついて欲しいと思います。私自身もNPO GEWELやNPO JKSKの活動を通して、大きな質問をしながら、もっと日本の組織や社会がグローバルに展開するためのD&Iリーダーシップの実現に挑戦、尽力していきたいと思っております。

2009年4月

佐渡アン 略歴
米国籍の日系三世。1970年、オクシデンタル大学卒業後、日本に文部省奨学生として、早稲田大学大学院へ留学、修士課程修了。エステーローダージャパン㈱アラミス事業部のマーケティング部長、ロレアル・ジャパン㈱のランコムとヘレナルビンスタイン事業部、商品企画開発部長を歴任後、ドイツ系経営コンサルティング会社、ローランド・ベルガー&パートナーズで経営コンサルタントとして活躍。その後、リーボック・ジャパン(株)アパレル事業部本部長に就任し、事業を拡大。1995年「A TO Z Sado Enterprises Ltd.」を設立。マーケティング・PR/コミュニケーション・コンサルティング事業の他、一般個人の人生の軌跡をCDや本として記録に残す「レガシメモワールズ」事業などを1998年より展開。2004年よりその事業拡大でオーラル・ヒストリー・口述伝記インタビュー技法を基礎に、個人向けのインタビュー術養成講座を開発、指導に当たる。2007年1月より出版事業をアメリカの出版社と合併し、日本市場におけるレガシメモワールズ事業を終了。
現在http://www.ilearningglobal.tv/ 教育ウェブサイトのアドバイザー、講師。

NPO GEWEL(Global Enhancement of Women’s Executive Leadership)の副代表理事の他、グローバル・サミット・オブ・ウィメン(女性のDAVOS)にパネリスト・モデレーターとして、2001年より毎年参加。米国商工会議所や大手企業の講師としても活動中。
http://www.atoz-sado.com/   http://www.gewel.org

バックナンバーリスト

2009年2月 第8回 堀井紀壬子 女子教育奨励会 理事
2008年3月 第7回 村田 由美子 女子教育奨励会 理事
2008年1月 第6回 志賀 こず江 女子教育奨励会 理事
2007年1月 第5回 清水 敬允 女子教育奨励会 理事・事務局長
2006年7月 第4回 棚澤青路 女子教育奨励会理事
2006年7月 第3回 川戸惠子 女子教育奨励会理事
2005年12月 第2回 渋澤雅英 女子教育奨励会会長
2005年9月 第1回 木全ミツ 女子教育奨励会理事長
日本再生のために~女性の活力を社会の活力に~

 

 

 
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