株式会社コスモ・ピーアール 代表取締役 佐藤玖美さん
テーマ: 日本の七不思議
今日の講師は、明るく華のあるバイリンガルの佐藤玖美さん。佐藤玖美さんはJKSKの会員でもあり、JKSK
ウエブサイトに“ You are special ”として育てられたという記事を何回か書いて下さっている。
日米のオピニオンリーダーとして世界的に活動しておられる。
祖父は有名な政治家で、これからは世の中の為になる社会事業をしなければならないとして実践された松田竹千代さんである。アジア福祉財団を作り、ヴェトナムで孤児職業訓練センターを開設された。
(何故アジアか? 竹千代さんの口癖は“ Chopstick nations should be friends ”であったという)
玖美さんのお母様は松田妙子さん。今年80歳。祖父の意志を引き継いで、玖美さんという傑作を育て上げたわけである。人の才能を見抜く力があり、日本に建築のツーバイフォーシステムを導入した人である。
祖父のDNAを受け継ぎ、母からの英才教育を受け10歳の時から母の背中を見て育ったという玖美さんは、母に認められ褒められることが一つのモティヴェーションであったという。
勉強、まじめ一辺倒かというとそうでもなく、これは内緒の話だけれど、15歳のときスカウトされて東芝
から歌手デヴューしたことがあるという。その内に「猿はもう沢山、これからは猿回しになろう」という気になって、アメリカに行き猛烈に勉強をしたのだという。母からは、“行くなら一番になれ、大統領になるぐらいの積もりで・・・”とおだてられたりハッパを掛けられたりしたという。米国・マサチューセッツ州のウエルズレイ大学を一番で卒業後、マッキンゼ-社で勤務と、アメリカでも一流のビジネスマン(ウーマン)
コースを経験した。その後アメリカ人と結婚されたが、そのお嬢様は今アメリカのエール大学で勉強中で、将来は医者になり国境なき医師団のトップになる夢を持っているそうだ。祖父のDNAは脈々と引き継がれているといえる。
そういうインターナショナルな視点から見た時、日本・日本人のおかしな点が目につくし、外国人に判り難い面が沢山ある。特に、日本の企業・日本人の海外での顔がないのが一番問題である。日本人は何を考えているのか? 何を言いたいのか? よく判らない。本音と建前がいろいろあって理解できない。特殊な日本という市場に物を売るにはどうしたら良いか、どういうコミュニティーにどういう形で・・・・・。そこで、日米の架け橋という意味も含めて、「株式会社コスモ・ピーアール」という会社を、玖美さんが27歳の時に母から株を買いとって、社長業が始まったのだという。
在日米国商工会議所上席特別顧問、経済同友会社会保障改革委員会副委員長など、日米双方の組織に属し、日本とアメリカの文字通りの橋渡し役を演じておられる。
最近やたらと「コンプライアンス」、「CSR」、そして良い商品を売らねばならない等と言うが、日本ではどうも建前だけの場合が多いような気がする。要は“嘘はつくな”“ Love me Company ”になっているかどうかが大切なことであり、それは当然のことでなければならない。また、単なるお金儲けではなく、社会のために何かする、所謂 Noblesse Oblige という観念が、日本・日本人は薄いし本質的に判ってないような気がする。コミュニケーションの重要性を日本人はもっと認識すべきである。今までの「あうんの呼吸」
では、今後の21世紀では通用しない。これからはまさしく「コミュニケ-ション戦略」の分野が必要とされる時代だろう。
日本人は、もっと疑問・Curiosityをもって勉強をすべきと思う。日本人の関心は単なる趣味に終わってしまいがちである。あるアメリカ人のグループが、神田神保町の本屋さん地区をどのように開発したらもっと魅力的な街になるかということを研究していると聞いたが、大変愉快な発想だと思う。
考え方によれば、これから非常に面白い時代になってきたといえる。
今回のテーマは「日本の七不思議」であったが、それよりも「佐藤玖美の言いたい放題」の方がぴったりくるかもしれない。