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JKSKサロンレポート
JKSKでは毎月スピーカーを招き、会員とゲストの交流会を開催しています。10月の交流会は、独立系通信社ジャパンプレス所属記者の山本美香さんをお招きし、お話をうかがいました。

●JKSK会員とゲストの交流会 10月

講 師:山本美香さん
テーマ:「ぼくの村は戦場だった~紛争地で生きる人々~」

今日の講師は、世界の紛争地で生きる「女性と子供」達を取材し続けている山本美香さん。タリバン支配下のアフガニスタンを幾度となく訪れ、抑圧された女性達の暮らしをレポートするほか、空爆下の現地からの空爆される人々の生活・気持ちの視点からのテレビ中継など、素晴らしい業績を上げられ、NTV社長賞、ボーン上田記念国際記者賞特別賞なども受賞するなど勇敢なジャーナリストである。

何が山本さんを掻き立てたのか? 女性の勉強が禁止されているイスラム原理主義タリバンの下、「ブルカ」(女性の全身を覆うもの)を着用した女子大生達との出会いが原点であったと、山本さんはいう。彼女達は言う、「いつか平和になった時に、知識がなければ何も出来ない。私達はその人材であり、凛として未来の為に勉強をしているのだ。このことをなんとか世界の人々に伝えて欲しい」と。

いささか平和ボケの中で生活してきた日本人にとって非常にぴんとこない内容であったけれども、しかし関係がないといって済まされないとても重要な関心のある事だけに、多くの質疑応答あった。流石に、現地に溶込んでこられた経験の上にたった説明は、納得させられたものであった。

危険な取材は慣れているけれど、過信しないことを肝に銘じているという。;

●山本さんは一般の家庭にホームステイをすることもあり、結婚式や出産にも出会う。イスラムの世界では案外、家では女性が強く肝っ玉母さんが多い。男性は買い物役だという。

●アフガニスタンは世界ワースト2位の妊婦のリスクが高い国となっている。それは、知識・衛生上の問題ばかりでなく、保守的な面も強い(男性の医者に診せない、女医を育てるのも急務だがそれを好まない風潮など)。徐々に社会を変えていく必要があり、いたずらに権利だけを主張しても駄目で、奥ゆかしさなど日本的なアプローチが必要だと痛感しているという。

●イスラムの人達は、イスラムの習慣を大事にしているが、同時に西欧化したいとも思っているのだという。スーニン派、シーア派とか色々な宗派があるが、そんなに仲が悪いわけでもないし、タリバンは過激的な武装集団になってしまったが、貧困層の村の青年が生活の為にタリバンに加わっていることが多いと山本さんは言う。狂信・カルトの人はどこにも居るので、結局は経済基盤・農業基盤を整えることが今一番必要ではないかという。そうすれば銃を持って戦う必要はなくなり、村の生活に戻ることが出来るから。

●子供達は、医者・弁護士・先生になりたいと思っている。日本はソフト面の人道支援実績があり、現地から感謝されている。

●ウガンダでは、ゲリラに誘惑され兵士として戦った子供達が沢山居る。また、紛争地で地雷で怪我をするした子供達が、今も増え続けている。世界には地雷が1億以上もあり、日本が地雷除去の支援をしていることは各地でも評価されている。

●識字率の低い国では、母親に字を教えることが、子供達の教育につながっている。結局母親の存在が大きいと改めて感じたという。

●日本は本当に「平和」で、平和ぼけだけれど、それはもっともっと自慢してよいことかも知れないと、山本さんは言う。

今日の理事長のお料理のテーマは、講師のテーマに敬意を表して「中東テイストへの挑戦」として「Lam肉によるアジア・中近東テイストのカレーライス」「クスクスサラダ(タブーラ/タブレ)」「手造り中東ピクルス」とともに25種。友情出演として草野章二氏の“その場でお刺身”。

(文責 JKSK事務局)

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