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JKSKサロンレポート 10月
JKSKでは毎月スピーカーを招き、会員とゲストの交流会を開催しています。10月の交流会は、
ジャーナリストの津山恵子さんをお招きし、お話をうかがいました。

●JKSK会員とゲストの交流会 10月

「フリージャーナリストの舞台裏」

講師はジャーナリストの津山恵子さん。

共同通信社に18年経済部の記者として勤務、3年半にわたるニューヨーク特派員を最後にフリーに転向。現在は、アエラ、ウォールストリートジャーナルのウェブサイト、日経ビジネスオンライン等で米国の政治、経済、社会のニュースを発信するコラムニストとしてご活躍。今年の春には、フェイスブックCEOのザッカーバーグ氏のインタビューを実施。

フリーになって5年目の節目の今年は、アメリカ以外での仕事にもチャレンジしようと自腹で欧州への取材旅行を敢行。6週間の滞在期間に、フランス大統領選挙、エジプト大統領選挙を取材。この取材旅行を通して、フリージャーナリストが出来ること、大手メディアの記者が出来ることがはっきり具体的に把握できたという。

そして「フリージャーナリストが出来ること」3点を紹介。

1.フリージャーナリストが出来る仕事とは。

エジプト大統領選を通して実感したことは、大手メディアの報道は、例えば、最終的に誰が残ったとか、民主的な選挙が行われたというコアな情報と一部の街の人の声は紹介されるが、その側面が分かるようなまとまった記事がないということ。

また、実際に報道されたニュースに接して、記者自身が街に出て、街の声を取材する機会が殆どなく、助手と呼ばれる現地の人を通して集めた記事がほとんどで、内容的に疑問を感じることが多かったことから、自分で歩いて足で稼いだ情報、自分の目で見て感じたことを伝えることが、フリーランスの記者として差別化できる仕事であるとはっきり認識できた。

2.戦争・紛争地帯、危険でキツイ場所で取材が出来るということ

故山本美香さんは、津山さんより2~3才年下だが大先輩。戦場・紛争地で生活する人々(女性、子どもたち)にフォーカスして取材をしていた偉大なフリージャーナリストとして尊敬していた。

福島の原発ニュースを発信したのは、実はすべてフリーのジャーナリストだったと聞いている。雑誌などにいかにも単独取材して寄稿したように掲載されているが、実は警戒区域内に入るのも編集者と事前に連絡を取って、入っていた。マスメディアの記者は行かなかったというように、この分野は、現実的には、フリージャーナリストの活躍の場となっていること。

(木全理事長が、某大手報道機関に所属するジャーナリスト達に「どうして男は第一線に身を置いて取材をしないのか」と質問した時の男性たちの答えは、「危険な場所へは行くなというのが会社の命令だから」と公言する現状を紹介)

ハイチ大地震のあと、国民の平均年間所得が約500ドルという最貧国で、インフラ機能が壊滅した危険な状況下で、記者として、またボランティアとして活動した数少ないフリージャーナリストだった実態を紹介。

3.好きな仕事が出来ること

山本美香さんは、戦場で生活を余儀なくされている子供や女性達の姿を伝えたいとしていたが、自分は、アメリカの活気を届けたい、ヒューマリニタリアンな長い記事を書きたいと思ったことがフリーへの転身のきっかけとなった。

2008年にアエラの依頼でオバマ大統領の予備選挙から大統領就任まで取材を担当。もし、共同通信の記者であったら、経済部の記者という立場上大統領選挙については1行も書く機会が与えられなかったと回想。

ハイチ大地震のあと、アメリカはハイチ支援で全土が団結した雰囲気で覆われた。アメリカ人の心を揺さぶるハイチを知りたいと思い、孤児院を助けるボランティアグループの一員としてハイチ入りし、孤児院の実態についてのルポをアエラに掲載。そして、未だに復興の「ふ」の字もみえないハイチの子供たちのために、怪我をしなくて済むように、履けなくなった駐在員の子供達の靴を現地に届けるボランティアにジャーナリズムの仕事と併行して参加。(共同通信に所属していたときは、特定の団体の活動を支援するとその活動を紹介する記事が書けなくなるので、ボランティア活動とも一線を画していた)。

最後に、山本美香さんのお父様(元朝日新聞の記者)が娘の美香さんのことを「自分もジャーナリストだけれど、自分を超えるジャーナリストになった」とおっしゃったそうですが、命を賭けて取材をしていた山本美香さんを思うとお父様の言葉の背景が分かると、津山さんは話を締めくくられた。

  

参加者から、「政策を取り上げることが出来ない日本のメディアについてどう思うか」、「日経ビジネスオンラインの記事は依頼されたものなのか」、「健康の秘訣、とくに食生活の秘訣は」、「世界を周られて日本と世界の根本的な違いは何か」、「子供達を幸せにするには何をするべきか」、「今までジャーナリストとして活動してきて自分として達成感のあった事例は」、「今回の大統領選はどんな切り口で書くのか」、「なぜ取材を続けているのか」等の質問が続出。時間切れが惜しまれた。

木全理事長から「JKSK NOW!」(JKSKの最近の活動、取り組みについて)の紹介、木内理事から「美しい日本を残すために協力し合う会」(11月10日(土))の案内があった。

理事長の手料理は、「やはり、和食、特に旬の魚、野菜を使ったお料理をむしゃむしゃいただくのが好き」という講師の希望を尊重して、「豚汁」「10種の野菜の煮物」「新鮮野菜8種のサラダ」等50種

(文責 JKSK事務局) 

 

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