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JKSKサロンレポート ~11月~
JKSKでは毎月スピーカーを招き、会員とゲストの交流会を開催しています。11月の交流会は、
写真家・企画工房(TakagaiPlannning Office)の高貝秀平さんをお招きし、お話をうかがいました。

●JKSK会員とゲストの交流会 11月

「オーストラリアの先住民アボリジニと10年」

今回のJKSKサロンの講師には写真家の高貝秀平さんをお招きしました。

高貝さんは1967年 日本大学芸術学部放送学科卒業後、録音技師として放送業界に入りました。

NHKにて「新日本紀行」「現代の映像」「自然のアルバム」等に関わりながらドキュメンタリーの本質を学び、「シルク・ロード」の日本側スタッフを最後にNHKを離れ、以後フリーランスの映像ディレクターとして東京キー局を中心に活動、ドキュメンタリー番組のほかにもCMや企業PR、記録映画などあらゆる映像メデイアに携わる中、1990年代に入る直前の放送番組でオーストラリアの紀行番組を制作、以後20年余、オーストラリアとの関りは続いています。

1990年代に入って内田真弓氏と知り合い、以後アボリジニとの付き合いも一層深まったそうです。

最近は、バラエティ中心の放送業界とは縁も薄くなり、オーストラリアへ渡る機会も少なくなってしまいましたが、日本にやってくるアボリジニの人々の記録を撮影したりするなど、お世話をすることで絆を保っておられます。

また、2012年3月11日に、JKSKの企画・推進により福島県いわき市小名浜で開催した、追悼事業「世界が祈る ふくしま・いわきのために ふくしま・いわきで祈る 世界のために」に来日したアボリジニの写真撮影を担当し、その追悼事業の折にJKSKとも知り合うきっかけとなった。

※その時の様子が分かる動画はコチラから!

手元資料に加え、DVDで映像をご紹介いただきながらの、楽しい時間となりました。

~アボリジニとの出会い~

アボリジニは身近な存在ではない、と高貝さんは言います。

オーストラリアに50万人いるアボリジニがどんな生活をしているか?私たちはほとんど分からない(知らない)でしょう。

そもそも高貝さんがアボリジニに興味を持ったのは40~50年前、「渚にて」という映画を見てから。

アボリジニが使うブーメラン(狩猟道具)、中でもディジュリグというユーカリの木の筒を使った楽器に大きな関心を持ったそうです。

唇の動きだけで音を変化させる楽器です。

その音を聞いて、「なんだ、これは?」と思い、アボリジニについて調べ始めたことが現在に繋がっています。

~アボリジニの生活~

50万人のアボリジニはオーストラリアの広い地域に点在しています。

他の部族との距離があまりにも遠いため、部族間の争いごとがなく戦争もありません。

スーパーにはお酒がなく、つまりは発酵文化がない、採取民族なのです。

取れるものは何でも取ります。

そんな彼らのごちそうは、「え?」と思うようなもの。

一本の棒を持って狩りに出かけますが、ミツアリを取るのです。

これは彼らにとってスウィーツ。

イモムシもごちそうなのです。

高貝さんによると、なかなか食べられるものではなかったそうです。

そして子供たちは日本と変わりません。

村には学校もあり、白人教師もいてほとんどの子供が英語をしゃべります。

もともと部族によって言葉が違います。

またマウンテンバイクを乗り回し、昔は裸足の生活だったのが最近ではスニーカーもはいています。

若者はロックバンドにも興味を持っています。

集落から一歩出ると砂漠の中には人工物は見当たりません。

ゴツゴツした岩がありますが、その最も大きなものがエアーズロックです。

ここはアボリジニにとって大変神聖な場所で、彼らは観光客のように登ったりしません。

「観光客も登らない方がよいでしょう。」と高貝さんは言われます。

~アボリジニアート~

現在評価されているのがアボリジニアート。

スペインのアルタミラ洞窟の壁画より古いと言われています。

彼らは「伝えることはアートで」という意識があるようです。

カンガルーの絵があります。

これは「どこの肉がおいしいか」を伝えるためのものだったようです。

点描画に代表されるアートですが、その点一つ一つには意味があります。

もちろん私たちには分かりませんが、アボリジニの間では分かるようです。

高貝さんによると、アボリジニアートの中には何万ドルという値段が付くものもあり、現金収入の一つとなっているそうです。

~まとめ~

アボリジニは普段は砂漠のど真ん中に住んでいます。

文明が入り込んではいますが、自分たちの生活を大切にしています。

争いはしません(隣人同士のケンカ、DVはあるようで近年問題になっています)。

古き良き日本がこうだったのでは?と高貝さんは思っています。

日本人と性格や質が近いのでは…?だからこそ、深く知りたいと思うのだとか。

「自分もまだまだ入口の段階。アボリジニのことを少しでも知ってもらえたら嬉しいです。」と締めくくられました。

私たちにとって決して身近ではないアボリジニですが、高貝さんのお話を通じて少なからず関心を持つことができました。

会員からも「DVはどちらからどちらに?」「収入源は?」「アボリジニとマオリ族との関係は?」などの積極的な質問が飛び出しました。

興味深いアボリジニを知るためには、まだまだ時間が足りません!

(文責 JKSK事務局) 

 

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