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 第139回JKSKサロン●JKSK会員とゲスト定例交流・勉強会
「CSVリーダーの資質と育成 ~経済価値と社会価値を両立する事業を立ち上げる」
黒田由貴子さん
2018年5月16日 19:00~21:00

第139回JKSKサロン・スケッチ

本日は黒田由貴子氏(株式会社ピープルフォーカス・コンサルティング取締役・ファウンダー)から「CSVリーダーの資質と育成 ~経済価値と社会価値を両立する事業を立ち上げる」というタイトルでお話いただきました。

CSVとは、マイケル・ポーターが提唱したcreating shared value(共有価値の創造)のことである。
帰国子女で、グローバル社会課題を肌で感じた原体験がある。イギリス領土だった香港で、小学生のとき、自分は家族とタクシーに乗ったとき、そのタクシーのドアの開け閉めでお金を稼ぐ同年齢の子どもがいることを知った。高校、大学は日本の学校に通い、卒業後、当時、最もグローバルな会社であったソニーに入社。その後、休職して留学、ハーバードビジネススクールでMBAを取得、企業の社会的責任について学ぶ。ビジネスをしながら社会に貢献することは可能と思った。
その後、外資系経営コンサルファームに転職、「勇気の経営―10年後に生き残る企業経営の指針」を出版。その中で、目指していることを実現している会社、ボディショップを事例にあげた。
1994年にPFC(ピープルフォーカス・コンサルティング)を創業、PFCのCSR活動の一環で、世界の被災地や貧困地を支援。カンボジアでCSV事業(ライフスキル研修)を立ち上げ中。アステラス製薬、丸紅、三井化学等々の社外役員を務めてきた。経済価値と社会価値の両立は人生のテーマである。
PFCのCSR方針:世界平和と持続可能な社会のために、組織における全ての人々の可能性を引き出す。
事業と通じてそれを実現することが基本だが、一方で、事業では手が届かない組織や人々に対しては、毎年、売上の1%を寄付またはプロボノ提供することにしている。
事業を通じた社会への貢献として、行っている具体的サービスの例として、GIAリーダープログラムがある。
これは新興国ビジネスをリードする次世代グローバルリーダーに必要な3つの資質(グローバル・イノベーティブ・オーセンティック)を併せ持つ21世紀のリーダーシップを、新興国での体験学習を軸に身につける、体験型のグローバルリーダー育成プログラム。
また、企業向けに次世代リーダー育成プログラムの中でCSVを教えたりしている。
CSVとは社会価値と経済価値の両立であり、社会価値は社会貢献の意識の高い人、経済価値はビジネスセンスのある人によってもたらされる。企業には、ビジネスセンスのある人がいるが、その人たちの社会貢献意識をいかに覚醒させるかがポイント。
水野さんの場合:元 住友化学ベクターコントロール事業部長。バリバリのビジネスマンで業績のために邁進するタイプの人がアフリカのマラリア対策の事業をやれと言われた。左遷かと思い、モチベーションが下がり、やらされ感があったが、子どもをマラリアで亡くした母親の目をみてこの人達のためにやろうと思った瞬間からうまく行くようになった。
小田さんの場合:日本ポリグル株式会社代表取締役社長。「10年前は目の色を変えて儲かりたいと思っていた。ところが、今では世界から貧困をなくそうと当たり前に口にするようになった」と言っている。
Aさんの場合:某有名電気メーカー半導体事業部課長、弊社のグローバル・エンゲージメント研修を受講して、「入社以来のもやもやとした気持ちがすーっと霧が晴れるように、なくなった」と言った。
PFCではU理論を取り入れて、潜在意識の開花を促進。U理論とは「出現しようとしている将来を共に作り出すための原則と行動論」U理論はオットー・シャーマーによって開発されたモデルで、Society of Organizational Learning(MIT主催)が提唱、実践。セッシング(どっぷりつかる)、プレゼンシング(内省し、うちなる知が現れるに任せる)、クリエイティング(即興的に行動に移す)というプロセス。U理論の全体像は左側を下りるには、シーイング:フレッシュな目で観る、センシング:場から感じ取る、右側を上るときは、クリスタライジング:ビジョンと志を具現化する、プロトタイピング:戦略的小世界を共に創る Uプロセスの敵は、・open mindに対しものごとを評価・判断しようとする声、・open heartに対し共感を拒もうとする声、・open willに対し恐れる声。
Uの底にあるものは源、新しい自分
グローバルCSVリーダーに求められるコンピテンシーとは?
1.システム思考力による社会問題の構造把握
2.共感と対話によるニーズの探求
3.セクターを超えた関係者とのコラボレーション
4.既存の枠組みにとらわれない革新的な解決策立案
5.新しいビジネスモデルやバリューチェーンを構築
3の例として、味の素が行っている「アフリカの乳幼児の栄養を改善するビジネス」では、より大きな人脈が必要で。国際機関、国際的NGO,現地のNGO、現地の企業など今まで味の素が付き合ったことのない様々な団体と協力してやらないとできないことだった。 ソーラーパネルを背負ったラクダの写真は何を語るか?
ソーラーパネルをつけた冷蔵庫の中にワクチンをいれて運ぶ図(日本企業は、冷蔵庫やソーラーパネルをつくる技術はあっても、その延長線上からはラクダのアイディアはでてこないと言われている。つまり、4ができていない) がんばれ 日本の若者!
2013年にデトロイトが発表した世界18か国ミレニアム世代の調査
・私はイノベーティブである グローバル平均62%、日本24%(世界最低)
・私はイノベーティブな企業で働いている グローバル平均60%、日本25%(世界最低)
・リーダーはイノベーションを実践している グローバル平均49%、日本26%(世界最低)
・リーダーからイノベーションについて影響を受けている グローバル平均51%、日本30%(世界最低)

〇質疑応答

〇新会員、田中彩氏(NPO法人ママワーク研究所理事長)から「ママドラフト会議」の説明と「ママドラフト会議 2018 in Tokyo」のご案内がありました。

以上

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