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 第143回JKSKサロン●JKSK会員とゲスト定例交流・勉強会
「世界の農村指導者を育てるという仕事」
荒川 朋子 さん (アジア学院校長)
2018年10月17日 19:00~21:00

第143回JKSKサロン・スケッチ

本日は荒川朋子氏(アジア学院校長)に「世界の農村指導者を育てるという仕事」というタイトルでお話いただきました。

アジア学院は、キリスト教 自給自足に近く、東南アジアのコミュニティリーダーを育成することを目的に 自国に戻り、活躍している。

1973年に栃木県那須塩原市に創設され、アジア、アフリカの農村の指導者育成に努めている。
宗教、文化、男女に関わりなく招き、日本で多種多様の中で、ともに学び、ともに生きている。これまでに世界57か国、約1,400人の卒業生を輩出している。

人と命を支える食べ物を大切にする世界をつくろうという考えで、有機農業をおこなっている。

アジア学院の歴史を紹介すると、母体は農村伝道神学校の東南アジア科を母体として設立、1996年以来、将来途上国で働くことを志す日本人も「学生」として積極的に受け入れている。

9か月間のトレーニングを行い、命を支える「たべもの」作りにこだわり、有機農業による自給自足を基本とする。
学生たちは座学、ディスカッション、見学研修、グループ単位での農場運営を通して、自国のコミュニディの自立を導くリーダーシップを養います。発展途上国の農村地域で、3年間携わっていることが条件。

研修を受ける金銭的な余裕のない草の根で働く人々に研修の機会を与えるため、海外からの学生渡航費、研究費をほぼ全額負担している。 この活動は政府の公金を使わず、市民の方々からの寄付によって支えられている。公金をもらっていないので、特色ある教育ができる。

1. なぜ農村の指導者なのか
2. 研修の特徴
3. 卒業生たちが直面している課題は何か
についてお話したい。

農村の人口は約30億人と言われている。そのうち農業による収入が主な世帯は約5億7,000世帯あるといわれている。
その90%以上が家族農家で、世界の食糧の大部分を生産している。家族農家では1ヘクタール未満の農家が全体の72%で、貧困率が高い。

農村の問題として、
①都市部への人口流出、②食料生産の機能が危ぶまれ、文化、価値観が破壊されている、③気候変動による農業生産の低下、④自然破壊、⑤国の教育、福祉、医療のサービスから疎外
貧困、不健康、不安、争いを生む様々な要素が農村自体に存在する。

アジア学院の研修はそういった農村に初めからフォーカスしている。大事にしている考えはServant Leadership、アジア学院のモットーは「ともに生きるため」

Servant Leadershipの7つの資質は
① Listening、②Empowerment、③Love to people、④Self awareness(自己気づき)、⑤Power to persuade、⑥Trust、⑦創造的なビジョンを描き、人々と社会に変化をもたらす。

卒業生の活動として、ウガンダの卒業生がコンゴとの国境に難民の定住の場所をつくった。
東北インド、マニプール州の卒業生が紛争の多い地域に、分け隔てなくダウジングを使って水を得るために水脈をあて、対立の壁を取り除いている。
子供の教育を受ける権利、人身売買反対の運動を行い、農業以外の収入が得られるような活動もおこなっている。女性の参政も進めている。

卒業生がすべて成功しているわけではない。それは新しいものを受け入れない、コントロール不可能な戦争など。そんな中で卒業生は頑張っている。

人間の深いところにある価値観、倫理観に働きかけている。

こういう活動が日本にあることを誇りに思ってほしい。

〇質疑応答

以上

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