English Site  
 


100名山 田代 菜美(No.53 掲載年月日:2017年10月19日)

プロフィール
田代 菜美(たしろなみ)

1983年愛媛県松山市生まれ。
2006年上智大学法学部法律学科卒業。
2006年都内企業(物流業界)入社
2010年結婚。
2012年出産。出産・育児休暇を取得後、2014年復職。
労務関係、人事・採用関係を担当後、現在は主任として
部内教育・庶務関係取り纏めを担当。
5歳になる息子を育てつつフルタイム勤務にて仕事と子育ての両立に奮闘。

民間企業で育児と仕事を両立しながら働くこと

田代 菜美

現在私は、大学卒業後入社した企業で10年ほど働いています。上司は男性、部下は20代~50代の女性4名という環境です。短い職歴ですが、その間結婚、出産、子育てと女性としての大きなライフイベントの経験をしています。
仕事と子育ての奮闘状況を実況中継風に書いてみたいと思います。
日々仕事と家庭・育児に奮闘する方々、また、将来そうなりたいと思う女性・男性の背中を少しでも押すことが出来れば幸いです。

1)幼少期

 高校卒業まで、私は愛媛県松山市で育ちました。幼い頃は教師をしつつ農家をしていた祖父のお陰もあり、豊かな自然の中で四季折々の貴重な体験(苺狩り、夏野菜の収穫、庭で焼き芋作り、餅つき等)をしながら育ちました。

2)高校時代

 私が通っていた高校にはNZへの1年間の語学留学制度があり、帰国生の話を聞いた私の中に、沸々と「留学したい」という思いが沸いてきました。両親に打ち明けたところ、OKを出してもらえ現地の語学学院への留学が決まりました。
現地では英語が分からず、ホストファミリーが話すジョークに付いていけない…という悔しい思いも多々感じ、地元の友人を作ったり、学校が終わった後に図書館で勉強する日々が続きました。
NZでは、女性が仕事と家庭を両立することが自然であり、ホストマザーも当時銀行に勤めていました。ホストファザーが夕飯の片付けをしたり、食後のコーヒーを家族分作ったりと家庭のサポートが自然とありました。
異文化での生活は様々な刺激もあり、人間関係でも多くのことを学びました。

3)大学進学

 帰国後の高校3年生の時、私の進路希望は留学生が多く通う大学でした。しかし、新設の学校であったこと、指定校推薦の条件に合う生徒が他にいなかったこともあり、上智大学への進学が決定しました。
指定校推薦の場合、一般的な試験がない為、他の一般受験で入学する学生との間で学力の差がついてはいけないということで、10月頃に進学先は決まったものの、他の大学の試験も受験し、私の受験生活は結局2月頃まで続きました。
初めての東京生活は、それまで育ってきた環境と異なることも沢山あり、苦労も多くありましたが、学業、サークル、アルバイト等…様々な経験を積み卒業しました。私がJKSKのサロンに初めてお邪魔したのは大学4年生の時でした。
 サロンに参加した後、参加されている方々からパワーをもらい、「私も将来様々なライフイベントを迎えても仕事は続けていきたい」と強く思ったのを覚えています。

4)就職

 私は2006年に都内の物流会社に入社致しました。学生時代、化粧品会社のアルバイトで梱包・発送等、物流にかかわる業務があったことから物流に興味を持ち、入社に至りました。
当時、一般職・総合職という括りはなく、会社も女性を積極的に採用していた為、同期約40名のうち、3分の1は女性という状況でした。
ただ、会社内はというと業界の特性上、男性が圧倒的多数を占めており、既に入社していた女性社員も結婚や出産を機に退職する者が多くおりました。
 入社後の業務は男女ともに平等に与えられましたが、役職者との飲み会に声がかかることは多々ありました。当時の私は「普段中々お話し出来ない方々と人脈を広げられるチャンス」と捉え、お断りすることなく、積極的に参加しておりました。
そのお陰もあり、今でも声をかけて下さる方も多くおります。
 当時の私の夢ですが、(恐らく多くの学生や新入社員の方も同様かと思いますが)漠然と「将来は結婚、出産しても仕事を続けたい」というものでした。その為、多忙な時期が続いても「休職する際には“戻ってきてね”と言われる人物になる」という目標の下に業務に励んでおりました。
プライベートでは、年休を利用しカンボジアへのスタディツアーに参加したり、母とカナダへ旅行したり仕事もプライベートも楽しむ様心がけてきました。

5)結婚

 入社後5年目の2010年に結婚しましたが、旦那の転勤がないということもあり、「結婚=退職」という考えが無くそれまでと何ら変わらず(変わったのは名字だけ)仕事を続けました。
新婚旅行はその時期にしか行けないところという観点からケニアに決定し、朝夕のサファリドライブで国立公園内を生きる野生動物を目にしてきました。

6)妊娠

 結婚から1年後、妊娠が判明しました。悪阻による吐き気を伴いながらの出勤は多々ありましたが、特段大きな心配も無く育ってくれていた為、2012年5月に出産休暇を取得するまで大きなお腹で仕事を続けました。
当時は採用担当で大きなお腹で面接も行っていたので、選考を受けに来た学生さんは驚いていたでしょう…。

7)出産

 2012年5月下旬に出産休暇に入る直前、入社当時に所属していた部署のメンバーが壮行会を開いて下さいました。サプライズでデザートプレートを用意して下さっており、プレートには「復職待っています」との文字が…。
私以外は全て男性メンバーでしたが、その温かいお気持ちと入社してからがむしゃらに頑張ってきたことが報われた気がして非常に感動したのを覚えています。
 2012年7月に里帰り出産で元気な男の子を出産致しました。無事誕生とは言え、夜11時半に破水しそのままタクシーで入院→36時間の微弱(私にとっては全然微弱ではありませんでしたが)陣痛→子どもの安全を考え急遽帝王切開で手術→誕生という何とも想定外の出産となりました。
 先日息子に当時の記憶(胎内記憶)を聞いてみたら「行く場所がなかった(確かに子宮口が開いていない状況でした)からぼーっとしていた」そうです。行く場所がなかったから36時間かかったのか、ぼーっとするしかなかったんだ…と、誕生時のことが懐かしく思い出されました。
 破水の知らせを聞いて急いで東京から愛媛にかけつけたものの、生まれる気配が無かったため一度東京に戻り、翌日昼に帝王切開決定となったことを知り慌ててまた空港に向かったそのタクシーの中で息子誕生の知らせを聞いた旦那もきっと想定外だったはずです…。

8)育児休職

 私が現在住んでいる区では基本的に0歳児保育がないため、1歳を迎えた4月に入園となるので、私の場合は1年7か月の休職期間となりました。
保育園入園はやはり厳しく1回目の選考では落ちてしまい、2回目の選考までに追加した保育園に入園が決まりました。
 今となっては緑が多い環境下にある現在の保育園に決まり良かったと思っています。
休職期間中はベビーダンス(赤ちゃんを抱っこして踊る運動)やベビーマッサージ、親子リトミックなどその期間にしか出来ないことを楽しみました。
1年7か月という長期間だったので、仕事のブランクは長くなりましたが、離乳食開始や歩き始めなど子どもの成長を1番近くで見ることが出来たのは良かったと思います。

9)復職

 出産休暇を含めると約2年会社から離れていたので、復職日前日はとても不安でした。
当日は様々な部署の方から「おかえりなさい」というお言葉を頂き(中には受付の方まで)前日の不安はすぐに吹き飛びました。2年ぶりの会社はシステムが大きく変わっており、また1から後輩に教えてもらいながらの業務スタートとなりました。

 復職後の1日のスケジュールは下記の通りです。
 
 6:30起床、新聞チェック+コーヒーで目覚め
       (時には6時に起こされることも)
 7:00~7:30  朝食(準備はお願いして旦那担当に)
 7:30~8:00  身支度(息子含め)
 8:10~8:30  登園
 8:30~8:55  登園後そのまま出勤
 9:00~17:30 仕事(フルタイム)
        (去年から昼休みに通信教育他の勉強開始)
 17:40~18:10 保育園お迎え
 18:25~18:50 夕飯の買い物
 19:00頃    帰宅
 19:00~19:30 夕飯(煮込み料理等時間がかかるものは除外)
          準備+その間に洗濯
 19:30~20:00 夕飯
 20:00~20:30 洗濯もの片付け、翌日の保育園の準備
 20:30~21:15 息子とお風呂
 21:15~21:45 絵本読み聞かせ、寝かしつけ
 22:00頃    就寝

 出産前は子どもが寝た後に自己啓発をしようと試みていましたが、実際に仕事をしつ
つ家事や子育てをしているとその気力、体力が残っておらず自己啓発はお昼休みにすることにしました。
 保育に関してですが、私の実家が遠方(愛媛)であり、また旦那の実家は都内にあるものの義父・義母共に仕事がある為、普段は旦那と分担(朝の登園は旦那・お迎え以降は私)という分担になっています。
 仕事を続ける上ではやはり悩みも出てきます。保育園への送迎があり、勤務時間や出張等に関しては制限が生じるので、「会社に対して貢献できているのだろうか?」「シングルの社員に比べ、圧倒的に結果を出せていないのではないか」と考える日々もありました。
雨の中カッパを着て、濡れながら自転車で送迎すること、大事な会議の途中でも保育園送迎の為、抜けなければならなかったこと、保育園閉園時間に間に合わずお詫びの電話を何度もかけ、保育園に迷惑をかけてきたこと…泣きたくなる(泣いた)ことは山ほどあります。
でも、シングルの社員にはシングルだからこその悩みもあるので、今は「私だからこそできることは何か?」を模索する日々です。
近年の新入社員は年齢が1回り近く離れており、世代差を感じることもあります。「自分が入社した頃は…」という苦労話をし過ぎないこと、自分の考えや働き方を押しつけないこと等考えながら将来の道を切り拓くことに難しさも感じます。

また、前例がないこともあるので、自分の置かれている環境(子育ての周囲のサポート状況含め)を周囲や上司にオープンにし、頑張れるところは頑張り、甘えさせてもらうところは甘える様にしています。
そのために復職後心がけている点が2点あります。
①周囲への感謝を忘れず口にする
②急な不在でも代理で対応できるように情報を共有しておくという2点です。
 「田代でもやっているなら、私も両立できるかも」と思い後に続いてくれる社員が少しでも増えることを願って今後も仕事に子育てに頑張っていきたいと思います。

 



☘ ☘ ☘ 女性100名山ネットサロン ☘ ☘ ☘
記事を読んで語り合うコミュニティに参加してみませんか?


 
▲このページのトップへ 
2014-2016©JKSK All Rights Reserved.