「今を生きる日本人女性たちに伝えたいこと」
JKSK(女性の活力を社会の活力に)会長 木全ミツ氏
2015年11月24日、元国連日本政府代表部公使、元The Body Shop(Japan)の初代代表取締役社長として国際社会で活躍され、現在はJKSK(女性の活力を社会の活力に)の会長をされている木全ミツさんの講演会を開催しました。
多くの結果を出されてきた木全さんのご経験に基づく言葉は本当にパワフルで、とても活気のある場となりました。以下、なでしこVoiceスタッフによるイベントレポートをお届けします!
精神的そして経済的な自立
“どんな時代、どんな環境に置かれても、自分の2本の脚で生きていける自分でありたい”と、若干9歳で決意された木全さん。その後の人生の方向性となる、この強い覚悟が芽生えたきっかけは、母親の存在でした。敗戦で夫がシベリアに抑留され音信不通となり、5人の子供を目の前に、何もできない、つまり、誰か(夫)に頼って生きてきた母親の無力さに、人間の哀れさを感じたのです。
精神的・経済的な自立をしている木全さんの生き方は、誰かに頼っているものではなく、堂々としていて「自信に溢れている」という言葉が当てはまります。そして、パートナーとは依存ではなく、尊敬し合える関係をつくるには、それぞれが自立し、自分の能力を発揮する場所を持つ、生き生きとした魅力ある生き方が必要であるとお話されました。
自分の言葉で伝える力
木全さんは、「日本人は世の中で起きている問題に、もっと当事者意識を持つべきだ」と考えられています。貧困や人権、環境、そして難民などさまざまなジャンルでの問題が起きてる今、世の中で起きている問題を自分ごととしてとらえ、一人称で意見を述べることができる人はどれほどいるでしょうか。自分の言葉で語るためには、まず、関心を持ち、問題を租借し、自分の意見を持ち、体験・経験することが大切だとアドバイスされました。
ロールモデルはいらない
私が一番感銘を受けたのは、「ロールモデルを探すのではなく、あなた自身が自分のロールモデルになればいい」というお話です。木全さんの経験されてきたほとんどが前例のないものばかり。「“前例”をもとに生きるのではなく、自分自身でレールを敷きながら生きることが大切。それぞれ生きている時代、環境も違うのだから、ロールモデルがいたとしても、まったく同じ人間になれるはずがない」という言葉に会場では納得の声が挙がりました。
最後に
会場では交流の時間も多くとられ、参加者同士でも大盛り上がり! 前向きに仕事に取り組む方や、いつか海外で働きたいという方にお会いでき、私自身たくさんの刺激を受けました。さまざまな情報が行き交う現代社会に柔軟に対応しつつ、自分という柱をしっかり持って生きていきたいと思います。
お話をしていただいた木全ミツさん、そして参加者のみなさん、スタッフのみなさん、ありがとうございました!
主催:NPO法人JKSK(女性の活力を社会の活力に)女性100名山プロジェクト
共催:なでしこVoice